RE*ver ー石神井川跡に再び【RE】水を通し、バイオジオフィルターを使って水質を改善ー

作品紹介

水質悪化や荒地化していた石神井川跡に植物の力で水質を改善するバイオジオフィルターを用いて、再び水を流し、水に親しむコミュニティを再建する。CLTの特徴である面材としての使用と、今は使われていない石神井川跡の骨格である遺構を組み合わせた構造にすることで、町に根づくコミュニティを目指した。また、バイオジオフィルターにはパピルスやマリゴールドのような一年草を用いており、年間で、2~3回程度植え替えのための地域ワークショップを開催し、SDGsへの取り組みや、建築の仕組みが環境に還元することを地域全体で意識できる空間にした。そして現在の川は、氾濫の繰り返しが理由で直行工事により地下に通され、今では駅前という優れた場所が、荒地になっている。川の風景が失われていた場所が、遺構を生かしつつこの建築とバイオジオフィルターの力によって、再び人が集い、憩う場所になり、コミュニティ活性化につながる建築を提案する。

作品概要

受賞部門 設計部門
受賞年 2021年
賞の種類 学生賞(日本CLT協会賞)
受賞者 佐久間 はるか(工学院大学)

講評

地下を流れる石神井川を再生し、水と木質(CLT)がマッチした空間を創造している魅力的な提案です。アーチ状の板面をずらしながら重ねて配置することで、通りをさまよう面白さがでています。PC的な使い方をしながらPCよりも早くつくることができるCLTの特長を生かした点と造形的な部分が評価されました。