史を味わい 自然を愛でる
作品紹介
歴史・自然が大事だという人は多い、しかし歴史の大事さ、自然の良さを伝える場所が身近になく、実感している人は少ない。そこで私は一番身近である地元で二つを感じられる場を提案した。建物は厳島神社と関係があることから書院造をモチーフとし、そこに地元の歴史を学べる空間を設ける。この敷地付近は二本の滝がある自然豊かな場所であり、二つの滝を建築を通してアプローチできる。また、山と川とを繋げるようにフロアのレベルを変えることで、建築を通して山と川のつながりだけでなく、歴史と自然のつながりが生まれる。CLTを使うことで容易に組み立てできるだけでなく、もともとこの場所にあった木材を使うことで環境にやさしい。それだけでなく、この建築は森となる。建築が自然と一つになるのである。過去の歴史を学び、自然を感じる場所だけでなく、現代から未来に歴史・自然を発信する場所になり、この建築自体が歴史になり、自然になる。
作品概要
受賞部門 | 設計部門 |
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受賞年 | 2021年 |
賞の種類 | 環境大臣賞 |
受賞者 | 森岡 大喜(広島工業大学) |
講評
表が川で裏が滝という2つの水の中にCLTの建築を置く提案です。寝殿造を想定して平面をつくりながらも西対と東対は平面に並べるのではなく、床のレベルを垂直方向に移動させて変化をもたせています。箱形や壁として使う提案が多い中、掘立柱的なもので床を浮かせた空間をつくり出していることも評価されました。