とどまることを知らない ~未来を創り進化し続ける駅~
作品紹介
宮島口駅を設計するうえで、テーマを駅とするのではなく広島の玄関口として捉え、都市の顔となるようにしようと考えた。CLTの活用と関連付けて宮島での厳島神社の鳥居に着目した。鳥居とは、神社の神聖さの象徴・神社の内と外との分ける境になることを意味するため、駅では玄関口としての駅・ホームと改札との境界として捉えて宮島の要素も取り込んだ。オープンパブリックプラザを意識することで、いろいろな用途で人を呼び込み、モチベーションによる行動の変化が起こるとも考えた。私が駅で不便だと感じたことは、立ち続ける時間が長いことである。座る場所も勿論あるが、数が少なく多くの人は座ることができない。そこをCLTの組み合わせによってその問題を解決に近づけることができた。CLTは主に柱・梁・床(これらは集成材)以外で用いており、それに加えてペデストリアンデッキにも用いている。CLTだからこそ面材を主軸にでき、たまり場が作れ、温かみを感じられる。
作品概要
受賞部門 | 設計部門 |
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受賞年 | 2022年 |
賞の種類 | 学生賞(日本CLT協会賞) |
受賞者 | 菊堂 颯(広島工業大学) |
講評
存在感のあるスケールの大きい門構えは、厳島神社の鳥居を連想させる魅力的な作品であると評価されました。マザーボードの大きさを意識して取り組んでいる点は好感が持て、駅とフェリー乗り場までをCLTを用いたデッキで繋ごうという提案は非常に意欲的であり、観光資源としての魅力も感じると評価されました。審査委員からは、「もっと大スパンにするとさらに良かった」、「この地の特性として、商店街を通る計画も併せて考えてもらいたい」とコメントがありました。