『CLT OF THE YEAR ― PIONEER ―』審査結果発表

このたび、2024年12月4日に開催された「日本CLT協会設立10周年記念式典」におきまして、

「CLT OF THE YEAR ― PIONEER ―」の結果を発表いたしました。

本賞は、CLTの可能性を切り拓く先駆的な建築物を称え、その成果を広く社会に発信することを目的としています。

本年度は、一般応募作品61作品、審査員推薦作品16作品の合計77作品が対象となり、

その中から厳正な審査を経て、受賞作品が選定されました。

その結果、本年度は惜しくも「優秀賞」の該当はなく、特別賞と技術賞が選定される運びとなりました。

それぞれの賞について、以下の通り発表いたします。

 

CLT OF THE YEAR ― PIONEER ―

  • 大林組横浜研修所 Port Plus
    純木造の高層構造として、CLTの可能性を象徴する建築物。太い木の柱梁が生み出す圧倒的な存在感が評価されました。

  • 昭和学院小学校 ウエスト館
    直交フラットスラブ構造の採用が汎用性の高い技術として注目され、将来的な普及を見据えた実用的かつ革新的な事例として評価されました。

  • 銘建工業本社事務所
    CLTを活用したオフィス空間の新しい可能性を示し、環境性能や施工性、メンテナンス性を多角的に検討した設計が「PIONEER」の名にふさわしいとされました。

  • ストローグ社屋
    大判CLTパネルを井桁状に組み合わせる設計で、空間全体に独特な魅力を生み出し、新たな空間表現を追求した点が高く評価されました。

  • 飯能商工会議所
    平行弦トラスにCLTを使用し、斜材同士を嵌合させた構造が、シンプルながらも意匠性と機能性を兼ね備えている点と

CLTの新たな可能性を感じさせる軽やかで洗練された空間を実現している点が評価されました。

隈研吾特別賞

  • 飯能商工会議所
    「CLT OF THE YEAR ― PIONEER ―」とダブル受賞を果たし、地域と建築が一体となった価値を評価されました。

特別賞

  • 高知おおとよ製材株式会社社員寮
    日本初のCLT建築として、黎明期の技術的挑戦を象徴する記念碑的な建築が特別賞に選ばれました。

技術賞

  • CLT CELL UNIT
    CLTユニット工法の技術的課題を克服し、将来的な展開可能性を示した点が評価されました。

 

CLT建築の未来への期待を大いに感じる審査となりました。

今年度の受賞作品は、いずれもCLTの魅力と可能性を存分に引き出した優れた建築物ばかりです。

受賞者の皆さまには心よりお祝い申し上げますとともに、今後の更なるご活躍を期待しております。