継承する大屋根
作品紹介
1970 年に「人類の進歩と調和」をテーマに開催された大阪万国博覧会(EXPO’70)。そのシンボルともいえるお祭り広場には、立体トラスで構成された幅 108m、長さ 291.6mの大屋根が架けられ、当時としては最大の大空間建築に人々は魅了された。EXPO’2025 では軽快で開放的な空間を実現させる “ 立体トラス構造 ” と日本独自の在来工法である “ 小屋組 ” から着想を得た新たな梁構造を CLT と集成材で実現。同じ大阪で開催された EXPO’70 の歴史とデザインを継承し、CLT と集成材を組み合わせることでまったく新しいパビリオンを実現。「いのち輝く未来社会のデザイン」にふさわしい新たな構造デザインを提案する。
作品概要
受賞部門 | 設計部門 |
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受賞年 | 2019年 |
賞の種類 | 学生賞(日本CLT協会賞) |
受賞者 | 西 広燿(武庫川女子大学大学院) 立川 紀子(武庫川女子大学大学院) |
講評
線材として集成材、面材としてCLTを用いたハイブリッドによる大空間を実現させた作品です。展示場としての使用に現実的だという点で評価されました。審査委員からは「梁は点で接しているため、鋼材の温度が上がると屋根が下がっていくかもしれないことが課題。」とのコメントがありました。