無機質から有機質へ
作品紹介
無機質から有機質へ
CLT2時間耐火技術には石膏ボードで覆う手法があるが、木質化してもCLTの魅力である木肌が隠れ、施工性も悪く、普及の阻害要因となっている。CLTの木肌の「あらわし」と2時間耐火の両立のため、木材由来のセルロース保水材を使用した部材システムを構築し、有機素材による耐火・遮音・断熱・施工の問題解決を図った。CLTの特徴である、軽さ・柔らかさ・大型パネルを活かしたプロトタイプを提案する。
作品概要
受賞部門 | 設計部門 |
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受賞年 | 2017年 |
賞の種類 | 農林水産大臣賞 |
受賞者 | 梅野 圭介 花井 厚周 飯田 智裕 田口 裕子 島田 潤 (㈱竹中工務店 東京本店 設計部) |
チーム名 | CLTEC |
講評
様々な要素技術の組み合わせや、CLTの素材に新たな性能を付加していくことによって、課題を解決していく将来に向けた提案である。混構造ではなく純木造の提案で、セルロース保水材をCLTに組み込むことで耐火性を持たせるアイディアなど、新たな木質材料が今後も開発可能なことを示唆しており、農林水産大臣賞の受賞にふさわしい。