木を建て、小学校を植え、町がなる
作品紹介
町をつくるように小学校を建てる。CLTを活用した小学校が学生や周辺地域の人に愛され、学生の活動がCLTを介し町に広がって行くことを目指した。敷地北側に地域住民が利用できる体育館、図書館、公民館を配置し、クラスルームとの間に大通りと路地の関係でワークショップスペースを作ることで、外部に活動がはみ出していく。CLTパネルを利用し入子のような構造とすることで、クラスルームとワークショップスペースの間に1~2m程の「こどものポケット」ができる。そこを学生は集中したいときや一人になりたいときに使用する。CLTパネルで囲まれた空間で学ぶ小学生は、6年間で木に愛着を持つ。校庭にはCLTで作成した遊具兼ベンチを配置する。学生は遊具として遊び、地域住民はベンチとして使用し、イベント時には椅子や仕切りのように活用できる。このCLT遊具とともに学生の学びの範囲は町全体に拡張していくだろう。
作品概要
受賞部門 | 設計部門 |
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受賞年 | 2023年 |
賞の種類 | 学生賞(日本CLT協会賞) |
受賞者 | 矢澤 青大(東京都立大学大学院 都市環境科学研究科 建築学域) |
講評
この作品は、小学校を町とひとつの「共同体としての学校」ととらえ、学生の学びを町全体に拡張する提案です。比較的落ち着いた学校の雰囲気を持つ建築であり、シンプルながらも明確な筋の通し方が評価されました。 また、教室のサイズの組み合わせに工夫が凝らされており、見た目以上に多様な利用が可能であることが期待できる提案です。さらに、都市コミュニティの再建を支援するアイディアが多く含まれており、その点も高く評価されました。